口や喉が渇くと、口臭が強くなりませんか?
若い頃はなんともなかったのに、年齢を重ねてから口のパサつきを感じるようになった人は多いです。
また大事なプレゼン前に緊張すると口が乾燥して口が臭くなると悩んでいる人もいます
暖房がきいた部屋で会話をしていたら口内がパサついて、口臭が起きる人もいると思います。
でもどうして口の渇きと口臭と関係しているか気になるところです。
口のニオイは歯みがきで磨き残された食べカスが原因と思われがちですが、色んな理由で起こります。
口が乾いている人は、「ドライマウス(口腔乾燥症)」の可能性があります。口の乾燥は口臭が起こる原因の一つです。
裏を返すと口の乾燥を対策すれば、簡単に口臭を予防できるのです。
口が乾燥するとなぜ口臭が発生するのか
口が渇いている人は、ドライマウスかドライマウス予備軍の可能性があります。口の渇きによるドライマウス(口腔乾燥症)で悩む人は800万人、ドライマウスになりそうな人は3,000万人いるのです。
ドライマウスのかかり始めは、口のニオイや口内のネバつきが起こります。
さらにドライマウスには、ご飯が喉を通りにくい、歯垢が増えるなどの症状があります。
さらに口の乾燥で起こるドライマウスがひどくなると、口内がヒビ割れし痛みも出るため気をつけなくてはいけません。
痛みで食事や会話がしにくく、口のニオイもさらに強くなります。
乾燥するとどのように口臭が発生するのか
口の中が渇いている人は、唾液の出が悪くなりやすいです。
唾液には口内を雑菌から守る殺菌作用があります。
雑菌は歯垢や舌苔(ぜったい)をエサにし、エサを分解する際にニオイを発するため口のニオイが起こる原因です。
つまり口内が乾燥していると、口が臭いやすくなるのです。
口の中には少なからず雑菌が存在するので誰でもニオイがし、これを生理的口臭と呼びます。
生理的口臭は体調やストレス度合いにより変動します。
口臭を起こす!?口内を乾燥させる9つの原因
口の中はさまざまな原因で起きる乾燥が、口臭の原因です。
起床時やストレスを感じた時に口のニオイが気になる人は、口が渇いている可能性があります。
口が渇いていないと感じていても、知らぬ間に乾燥している場合もあるのです。
原因1.起床時
就寝中は多くの汗をかくため、体内の水分は欠乏しやすいです。
唾液は水分でできているので、寝ている間は唾液の出る量も減り口が乾きます。
口呼吸で寝ている人は、吐息と一緒に唾液が気化され口内が乾わき、雑菌も多くなります。
原因2.緊張、ストレス時
緊張した時やストレスが多い時は、唾液が減り口の渇きや口臭が起こる原因となります。
緊張やストレスは自律神経の副交感神経より、交感神経を活発にします。
交感神経が優位だと唾液の出が悪くなるのです。口臭菌の殺菌作用をもつ唾液が少なくなると、口のニオイがきつくなります。
原因3.加齢、体力の低下
若い人より高齢の人の方が口のニオイを気にしていますが、加齢に伴い唾液の量が減るからです。
雑菌のせいで、口臭や虫歯、歯周病を起こす人も多いです。
多くの症状を抱えると、歯や歯茎の治療、口臭ケアとやることが多く、お口の悩みは複雑化します。
年をとると筋肉量が減り、若いころより体力や筋力が落ちますが、舌の筋力も低下します。
そのため噛む力が弱いと、唾液の出が悪くなり口の乾燥につながるのです。
原因4.女性ホルモンのバランスの乱れ
女性は生理の時に女性ホルモンのバランスが崩れやすいです。
さらに思春期や更年期にもホルモンバランスは変わります。
女性ホルモンバランスがかわる時は、唾液の分泌量も減りやすくドライマウスの症状を感じる人が多いです。
生理前や生理中に口のニオイが気になるのは、女性ホルモンバランスの変動を疑ってみてください。
原因6.口呼吸
通常人間は鼻で息をしますが、口で呼吸をしている人はたくさんいます。
小さな子どもや花粉症、蓄膿症でお悩みの人も鼻で息をしづらいです。
口呼吸は口内を乾かし口臭につながるため、習慣化している人は鼻呼吸を意識しましょう。
原因7.飲酒、喫煙の習慣
アルコールを摂取した時やタバコを吸っている人は、口が乾くことが多いですが、これは自律神経の交感神経を活発にし唾液を減らすからです。
お酒やタバコはサラサラの唾液をネバネバにかえる性質もあります。
原因8.薬の副作用
医薬品には副作用がつきもので、口を乾かしやすい風邪薬や花粉症の薬もあります。
ほかにも口内乾燥を副作用にもつ医薬品は、抗ヒスタミン薬や血圧を下げる薬、うつ病の薬などがあります。
薬を飲んでいる期間だけ口のニオイが起きる場合、副作用の可能性があるので、気になる人は医師や薬剤師に相談しましょう。
原因9.疾患
唾液腺の病気シューグレン症候群にかかっている人は、分泌腺が破壊され口が渇きやすいです。
糖尿病や腎臓病を患っている人も、ドライマウスが起こる可能性があります。
乾燥による口臭を防ぐ6つの予防法
口の渇きで起こる口臭はイヤですが、予防法もあります。
やはり口内の潤いを上げることが、乾燥による口臭予防法のポイントです。
唾液腺を刺激し、交感神経を落ち着かせると、乾燥が原因の口臭予防法となります。
予防法1.口の潤いを保つ
口内の乾燥予防法は、水分補給で唾液の分泌量を促すとよいです。
唾液は1日1~1.5Lも出ているため、約1.2Lの水分補給が必要です。口臭予防法にはお水かお茶がおすすめです。
コーヒーは唾液や体内の水分量を減らすカフェインが入っているので、水分補給におすすめしません。
砂糖の入った飲み物も口を酸性に傾け、口のニオイの原因となります。
渇きやすい秋や冬は、湿度にも気を配り、マスクをつけるとよいです。
潤い成分を配合した専用のマウススプレーも販売されています。
外出先でサッと口内乾燥を予防したい時は、マウススプレーが役立ちます。
予防法2.食後の歯みがきをすぐしない
歯みがきは口臭予防法の基本ですが、間違ったタイミングで行うとかえって口が臭くなる場合もあります。
歯みがきは食後すぐにせず、30分経過してからやりましょう。
食後は口の環境がよい状態だから、すぐ歯みがきしなくてよいのです。
唾液量を減らす原因にもなるので、食後30分以降の歯みがきをおすすめします。
予防法3.舌をゴシゴシ磨かない
舌には舌苔が付着し、口臭が起こる原因となります。
舌苔をとるために歯ブラシで舌磨きしないでください。
舌表面にキズをつけ乾燥や口臭の悪化、味覚障害の原因となるからです。
舌磨きをする人はしない人より唾液量が少ないという研究結果もあります。舌磨きをする時は、歯ブラシではなく専用クリーナーで優しく行ってください。
予防法4.唾液腺をマッサージする
唾液の出が悪くなると口の渇きや口臭の原因となります。
唾液をたくさん出すために、唾液腺を優しくマッサージしてあげましょう。
唾液腺は耳下腺と顎下腺、舌下腺のマッサージで活性化が望めます。
その1.耳下腺のマッサージ
耳下腺は耳の下にあたりにあります。
上の歯の奥歯周辺を後ろから前に向かって、円を描くように10回マッサージします。
その2.顎下腺のマッサージ
耳の舌にあるエラの部分から、あごの下までを親指で優しく5回ほど押さえます。
その3.舌下腺のマッサージ
あごの下を両方の親指で5回優しく押しマッサージしましょう。
予防法5.舌のストレッチ
舌を動かすと唾液腺が刺激され、唾液の出をよくする効果が望めます。
舌のストレッチ方法は、
- 舌を上下や左右に動かします
- 右に1周と大きくくるくる回す
- 左に1周と大きくくるくる回す
これで唾液腺を刺激し唾液の分泌促進が狙えます。
予防法6.よく噛んで食べ、喫煙、飲酒はほどほどにする
ご飯を食べる時よく噛む人は、唾液腺が刺激され唾液の分泌も活発です。
食事の時によく噛む習慣を作る、固いものやガムを食べるのも口臭予防法となります。
タバコやお酒は口のニオイの原因となるので、禁煙を心がけアルコールもほどほどに控えましょう。
口の乾燥による口臭についてまとめ
口の乾燥はちょっとした習慣や環境、体の変化などで起こり、口臭が起こる原因となります。
なかには自分の口が渇いているのに気づかない人もいます。唾液の出が悪くなると、口内の乾燥や口臭菌が増えやすくなります。
ただ口が渇いているだけと思っていても、ドライマウスにかかっている可能性があるのです。
口の乾燥が3か月以上続く人や、喉がよく乾く人、口内のネバつきが気になる人は、早めに乾燥予防法をしましょう。
唾液量を増やすことは、乾燥による口臭予防法の重要なポイントです。
こまめな水分補給やマッサージ、歯みがきのタイミングの見直しなどで唾液出を高めるとよいです。
毎日できそうな予防法で、口のニオイ対策してみませんか?